~チョコレート~
もうすぐバレンタインデーです。私達洋菓子業界は年間のイベントとしても重要な日なので、チョコレートを中心に準備を進めています。
そんなバレンタイン。女性の方でしたら過去に一度は手作りチョコレートにチャレンジした経験があるのではないでしょうか。お店で板チョコを手に入れ、湯煎で溶かし好みの型に流し入れ、冷蔵庫で固まるのを待つ……しかし、、、固まったチョコレートには艶がなく白い油分が分離し(ブルーム現象と言います)食感も味もイマイチ。こんな経験は無いでしょうか。
この原因は【テンパリング】という温度調整がうまく出来ていないのが考えられます。チョコレートの種類により(カカオバターの含有量)温度は多少異なりますが、大体42℃まで上げて溶かし28℃まで下げ、再度33℃まで上げるという作業が必要です(ホワイトチョコの場合は、全て2℃下げ)これでチョコレートの大部分を占めるココアバターが安定し、艶のあるパリッとした食感のチョコレートが出来ます。
でも私達プロは、ほとんどこのようなテンパリングはしません。なぜなら面倒くさいからです(笑)その替わりチョコレートの性質を最大限に活かしシンプルな方法でテンパリングをおこない作っています。
その方法の前に知ってて欲しい事があります。それはチョコレートは【テンパリングが移る】という不思議な性質を持っています。まず板チョコの状態(パーフェクトな状態)から42℃に、上・げ・ず(テンパリングを崩さず)34℃以下で溶かします。その中に完全に溶け切っていないチョコレート(テンパリングの種)があれば全体に移り33℃以下になればテンパリングが全体に移っているという事になります。分かりますか……?
しかもこの作業を電子レンジで行います。そうすると誤って湯煎のお湯や蒸気が混入したりすることもなく安心です。ぜひ今年の手作りバレンタインの参考にされて見て下さい。
