~盛岡名物『じゃじゃ麺』~
毎年お世話になっている盛岡の川徳百貨店さんに一週間イベントで行ってきました。いつも一月なのでこの時期の盛岡はとても寒く、夜は氷点下10度以下になる事も良くあります。こちらのイベントではもう17回目で私自身も5・6年前からお世話になっているので毎年賑わいを見せます。
いつも仕事終わりに参加しているメーカーさん達と食事に行くのも楽しみなのですが今回はコロナの影響で自粛…仕方ありません。
お昼の休憩時に会場地下の白龍(パイロン)というお店の盛岡名物『じゃじゃ麺』を戴きました。これは注文してから15分ほど麺が茹で上がるのを待ち、トッピングされたキュウリ・味噌・生姜等で食べるといったとてもシンプルなものです。これがとても旨い!!〆には卵を溶いて『ちぃたんたん』というスープにして頂き、もう満腹です。
私も仕事柄、新しい商品を作る時は何度も試作・試食を繰り返しみんなの意見を聞いたりして少しずつ納得いくものに仕上げていきます。でもその多くは、これを少し足してみよう!この材料を使うと合うかな?などとやっていくうちに配合がどんどん複雑になっていき、まるで迷い道に入りこんだようにゴールが遠くなっていきます。
何故か人は何かを【足す】という事に関しては抵抗がないのですが、【引く】という事にはかなり抵抗があります。これはもしかすると人生そのものにも言えるのではないでしょうか。余分なものを持ちすぎて追い過ぎて、疲れてしまってないでしょうか。そういう時は【足す】ことばかりを考えず【引く】事を覚えると、とてもシンプルになります。所詮、お菓子のベースは卵・砂糖・小麦粉くらいなものです。あとはバターか生クリームか。そう思うと楽になります。
盛岡名物『じゃじゃ麺』を食べて、きっとこの食べ物はそういった多くの試行錯誤を繰り返し、結果余計なものを一切そぎ落とし、見事なまでのシンプルな料理へと仕上がっていったように感じました。私もいつかは人生の余計なものを取り払い、シンプルで味のある深みのある人間になりたいと思います。
